ニューヨークにはセントラルパークがある

R154 10km

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3年間着たダウンジャケット。随分よれてきたし色にも飽きてしまったので、着るのは今季限りにして暖かくなったら処分しようと昨年の冬から考えていましたが、今年のニューヨーク、暦は進めどなかなか気温が上がりませんでした。でもここ2週間ほどは日中20度越えの日もあり、夜でも軽いジャケットで充分な程に春らしくなりました。あのダウンジャケットを着ることももうありません。

少し遅れ気味の進行ですが、この季節、様々な種類の花が咲き乱れます。ストリートの花壇や公園の植え込みには黄色や白のスイセンやチュウリップが咲いています。そして街路樹や公園の木々も新芽やつぼみが少しずつ大きくなり爆発寸前です。ニューヨークの街でおなじみの梨科の木には既に白い花が咲いています。セントラルパークでもモクレンや梅や桜などがそろそろ見頃になりそうです。

セントラルパークのループは走る人でにぎわっています。冬の間は夜に走る人はまばらだし、それなりのスピードで走っている人ばかりなので誰かを追い越したり、また近い距離に誰かの背中を見ることは少なかったのだけど、今は様々な人がループを走っています。また歩いている人も沢山。暖かくなりダイエットに挑戦しようと、初めてこのループを訪れた人もきっと少なくないでしょう。汗でびっしょりのTシャツを着て大きく背中で息をしている人を追い越すこともあります。

思えば一年前の僕も、セントラルパークまでの300メートル程の距離を走るのに息を切らしていました。少しずつ連続して走ることの出来る距離を伸ばし、1キロ先のレザボア(ため池)まで、そしてついにレザボアを一周して5キロ程の距離を走りきり家まで帰って来た時は妻にどれほど自慢したことでしょうか。そうやって走る楽しさを憶えながら一年が経とうとしています。いまでは10キロ走ってもどこも痛くはならないし、ハーフマラソンの距離を走ってもその足で買い物に出かけられる程に、走ることが生活の一部になっています。こうして続けられたのはやはりセントラルパークが出来過ぎなくらい美しく、ランナーにとって最高の場所だったからだと思います。

セントラルパークは南北4キロ東西0.8キロに渡り拡がる緑地公園。約3,4 K㎡の面積を誇ります。パーク内をぐるりと一周出来る9.7キロの舗装道パークドライブは、ランナーにループと呼ばれています。これは皇居の周りの約2倍の距離。この他に走る人に開放された約6.8キロの乗馬道や、レザボアの周りに整備された一周2.5キロ程の土で固められたコースもあります。土は膝にもやさしく乗馬道は森の中を走っているような爽快さが味わえ、レザボアの周りではため池の水面に冷やされた心地よい風を感じながら、もう少しすると連なる八重桜が花を咲かせます。

以前東京でお世話になっている方に寿司をご馳走になりながらこう問われました。「今や東京は世界一の都市と言ってもいい。世界中から最高品質のものが集められ食やデザイン、どれをとっても高いレベルなのに何故君は東京を離れニューヨークにいるのかい?」郷土自慢大会を持ちかけられたのだと思いましたが、僕は東京も大好きだし議論はあまり盛り上がらなかったのです。でも今なら「ニューヨークにはセントラルパークがある。」この一点だけを持ってニューヨークが世界のどの街よりも素晴らしいという主張を展開すかもしれません。それくらいセントラルパークが好きです。

デスクワークが多く、ビルに囲まれて生活している都市生活者にとって、運動は食事と同じ生命活動。だから気持ちよく走ることができる場所があるというのは、交通機関が整備されているとか、美味しいレストランや品揃えの豊富なスーパーマーケットがあることと同様に、都市を評価するうえで大変重要な要素だと思います。実は現在東京に移り住むべく計画中。走る場所がどこにあるのか調べながら進めています。きっと東京でもいい場所を見つけます。

どこにいても走りたい。

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